柴犬“Shiba Inu”が海外で人気となった理由とは?
キリっとした表情でモコモコな被毛を持ち、飼い主に従順な性格の柴犬。
近年、柴犬の人気は高まっており、アニコム損保の「人気犬種ランキング2021」でもトイプードル、チワワ、MIx犬に次ぐ第4位となっています。
そんな柴犬の人気は日本国内にとどまらず、海外においても「Shiba Inu」や「Shiba」と呼ばれ愛されています。
この記事では、柴犬が海外の世界各国の人々に愛される理由や飼育する上での注意ポイントを解説しています。
「柴犬を家族として迎えたい」と思っている方は、ぜひ読んでみてください。
柴犬が海外で人気となった理由
柴犬の人気は日本国内にとどまらず、今や世界各国でも人気を集めていて、海外でも注目される日本を代表する犬種です。
その理由として、SNSでの拡散が挙げられます。
TwitterやInstagramといったSNSにおいて、柴犬と暮らす様子や愛らしい姿がどんどんとアップされ、次第に世界中の人々にも知れ渡るようになりました。
日本の四季や文化的なものは海外でも人気を集めるコンテンツとなっていますが、これらに加えて「日本犬」というコンテンツが、海外の人々にとって目新しく映ったのでしょう。
結果として日本の文化や魅力とともに、柴犬の可愛らしさや美しさという魅力も海外の方々に広まったことが、柴犬人気に火がついた理由に挙げられるでしょう。
また、2009年に映画化された「HACHI 約束の犬」も、海外で「日本犬」の人気を集めることに繋がりました。
「忠犬ハチ公」と言えば多くの日本人が知る犬と人との感動物語ですが、1987年に日本で公開された「ハチ公物語」のリメイク作品である「HACHI 約束の犬」は海外でも上映され、日本でも大ヒットを記録しました。
飼い主が亡くなった後も、毎日同じ時間に同じ場所で飼い主の帰りを待っていた「ハチ」の物語で、海外でも大きな反響を呼びました。
実際の忠犬ハチ公は秋田犬ですが、ハチの子犬時代には柴犬が起用されていました。
何年も飼い主を待ち続けるその忠実さと健気さが、海外の人にも愛らしく魅力的に感じたのかもしれません。
実際の忠犬ハチ公は秋田犬ですが、劇中では子犬時代のハチ役に柴犬が起用され、成犬時代には3匹の秋田犬がハチを演じました。
何年も飼い主を待ち続けるハチ公の感動物語。その忠実さと健気さが、海外の人にも愛らしく、魅力的に感じたのかもしれません。
海外セレブたちも柴犬に夢中!
日本国内で柴犬を飼っている有名人は多く、女優の寺島しのぶさんや杏さん、歌舞伎俳優の中村獅童さん、大御所ではビートたけしさんが柴犬ユーザーとして有名です。
多くの有名人を虜にしている柴犬ですが、実は海外の著名な有名人も柴犬を飼っている方が多いです。
日本だけでなく、世界的にも「Shiba Inu」の魅力が拡散されていますが、その中でも柴犬を飼っている代表的な海外セレブを紹介していきます。
●レイチェル・ブロズナハン
「マーベラス・ミセス・メイゼル」や「ハウス・オブ・カード」など、現在大活躍中の人気女優レイチェル・ブロズナハンも柴犬を飼っている海外セレブのひとり。
2匹の愛犬うち1匹は「Nikki(ニッキ)」という名前のピットブルのMIX犬、もう一匹が柴犬の「Winston(ウィンストン)」で、Instagramでも頻繁に登場しています。
●レディー・ガガ
世界的にも有名なミュージシャン、レディー・ガガも5匹の犬を飼っている愛犬家の海外セレブです。
3匹がフレンチ・ブルドッグ、1匹はマルプー、もう1匹が柴犬の「Yoko(ヨーコ)」で、2020年にはレディー・ガガの愛犬が誘拐に遭うといった恐ろしい事件も発生しましたが、その後無事に救出されています。
柴犬に名付けられたYokoという名前は、レディー・ガガの友人でもあり、日本人でもあるオノ・ヨーコさんから取られたもの。日本を意識したネーミングで、日本好きで有名なレディー・ガガらしいネーミングとなっています。
●ヘイリー・ジェイド
ラッパーとして有名なエミネムの娘、ヘイリー・ジェイドも柴犬を溺愛している海外セレブの一人で、「Wolf(ウルフ)」と「Lottie(ロッティ)」の2匹の柴犬を飼っています。
Instagramでは「SHIBAS」というストーリーズも作っているほど柴犬を愛しているセレブの一人で、愛犬とのショットがたくさん投稿されています。
●イ・スンギ
韓国のアーティスト、イ・スンギさんも、「Perro(ペロ)」と名付けられた柴犬を飼っている海外セレブの一人。
子犬から飼い始めた様子がInstagramにも投稿されていて、オフの日に一緒に過ごしている様子も頻繁に投稿されているので、たくさん可愛がられている様子がわかります。
柴犬(日本犬)と洋犬の違い
日本犬とは、日本犬保存会によって定められた「日本犬標準」という基準に基づいた犬種を指しており、中でも柴犬は日本原産の日本犬の一種であり、日本犬の中で唯一の小型犬です。
日本犬は犬種の大きさにより、小型の柴犬の他にも中型(紀州犬/四国犬/甲斐犬/北海道犬)・大型(秋田犬) の3型に分類され、純血種として保存していく方法がとられています。
純血種としての日本犬を保護・保存していく活動は、文部省からも認められるものとなっており、国の天然記念物として指定されるものになっています。
※日本犬保存会は、この6種類のうち、主に柴犬・紀州犬・四国犬の3犬種が多く登録されています。
海外でも人気を集めている現在の日本犬人気は、柴犬を始めとした日本犬本来の血統を守ること、日本犬独自の姿や性格を守り抜いてきた結果とも言えるでしょう。
犬種 型 天然記念物への指定年月日
柴犬 小型 1936年(昭和11年)12月16日
甲斐犬 中型 1934年(昭和9年)1月22日
紀州犬 中型 1934年(昭和9年)5月1日
四国犬 中型 1937年(昭和12年)6月15日
甲斐犬 中型 1934年(昭和9年)1月22日
北海道犬 中型 1937年(昭和12年)12月21日
秋田犬 大型 1931年(昭和6年)7月31日
洋犬とは、原産国を海外に持つ犬種のことを指しますが、トイプードルやチワワといった小型犬や、ゴールデンレトリバーをはじめとした大型犬など、犬の性格や大きさは全く異なります。
例えば、チワワやパピヨンといった小型犬は「愛玩犬」として人に愛でられることに特化した犬種で、愛想がよく人懐っこい性格を特徴としています。
一方、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーのような大型犬は、学習能力が高く、社交性の高さが特徴的。仕事のパートナーとして活躍している犬種が多いことも、大型犬の特徴となっています。
「洋犬」を含めて見ると、日本犬の一種である柴犬は小型〜中型に分類される犬種で、「懐っこい」「フレンドリー」というよりも、人と一定の距離感を保つ犬種です。
海外でも人気の柴犬~外国人にも魅力的に感じる3つの理由~
・犬らしいキリっとした顔立ち
・頭がよく、飼い主に忠実
・小柄で飼育しやすい
といったことがあります。
一つずつ分けて説明していきますね。
① 犬らしいキリっとした顔立ち
柴犬と言えばマズル(口吻)が長く、耳がピンと立ち、キリっとした顔立ちが特徴的の犬種です。
いわゆる「キツネ顔」が野性味があり、まさにオオカミが祖先!といった犬らしい顔と体型が人気の秘訣です。
一方、マズルが短めで丸い顔立ちの「タヌキ顔」の柴犬もいます。
このタヌキ顔の柴犬も、ずんぐりと愛くるしい表情が何とも言えない癒しとなります。
子犬のときと大人になってからでは顔立ちも変わりますが、いずれにしても素朴な愛らしさが柴犬の魅力です。
② 飼い主に忠実で頭がよい~クールな一面も
柴犬は、古くから番犬や猟犬として人間とともに生活をしていた頭のよい犬種です。
そのため、自立心が強く、程よい距離間で付き合うことができます。
ただ、その一方で頑固で主張が強いところがあり、信頼関係を結んだ飼い主様以外には愛想がなく警戒することも多いです。
また、声を掛けても顔だけあげたり耳だけこちらに向けたりと、「クールで連れない所」にも魅力がたっぷりです。
③ 日本犬の中でも小柄で飼育しやすい
柴犬は、秋田犬や甲斐犬といった日本犬の中でも比較的小柄な犬種です。
そのため、狭い敷地でも飼育がしやすく、マンションでも飼うことが可能です。
ただ、運動が大好きなので、日々のお散歩やドックランでの遊びをさせてあげることは重要です。
柴犬を飼育する上での注意ポイント
柴犬といえば、モコモコな被毛を持つゆえ、抜け毛が多いことが特徴です。
また、アトピー性皮膚炎などの皮膚病にかかりやすいといったこともあり、日頃のスキンケアが重要です。
具体的には、定期的なシャンプーやブラッシング、保湿といったことがあります。
子犬の時からどこを触っても嫌がらないように、日々スキンシップを怠らないようにしましょう。
換毛期にはどっさり毛が抜けるので、部屋の掃除もきちんと行うといいですね。
まとめ
柴犬は、日本国内にとどまらず、海外からも愛されている人気犬種です。
その理由として、
・犬らしいキリっとした顔立ち
・頭がよく、飼い主に忠実
・小柄で飼育しやすい
といったことがあり、「日本犬」としての魅力がたっぷりだからです。
柴犬は、忠誠心が強く自立した子が多いため、よきパートナーとなりますが、頑固で主張が強い一面もあります。
子犬のうちから良好な信頼関係を作り、適切なしつけやスキンシップを行い、柴犬とハッピーライフを送りましょう!